ラブドールを長持ちさせるためには、正しいメンテナンスが必要です。ここでは、ラブドールのメンテナンス方法について詳しく解説します。
日常の簡単お手入れ
ラブドールを清潔に保つための基本は、日々の簡単なお手入れを習慣化することです。使用後すぐに行うケアと、定期的なパウダー塗布が中心となります。
使用後すぐに行うべきこと:洗浄・拭き取り・乾燥
洗浄の方法
- 洗浄剤の準備:
- 推奨: ラブドール専用クリーナー、または弱酸性~中性のボディソープや石鹸。
- 避けるべきもの: アルコール、シンナー、ベンジン、除光液、強力な洗剤、研磨剤入りのクレンザーなど。これらは素材を傷めたり、変質させたりする可能性があります。
- ポイント: 洗浄剤は直接ドールにかけず、よく泡立ててから使用します。泡立てネットを使うと便利です。
2.洗い方の手順:
- ぬるま湯を使用: 人肌程度のぬるま湯(30~40℃)が最適です。熱すぎるお湯はTPE素材を変形させる可能性があり、冷たすぎる水は汚れが落ちにくい場合があります。
- 優しく洗う: 泡をつけた手や柔らかいスポンジで、撫でるように優しく洗います。強くこすると素材を傷つける原因になります。特に顔や胸など、デリケートな部分は慎重に洗いましょう。
- 細部も忘れずに: 指の間、関節のくぼみ、耳の後ろなど、汚れが溜まりやすい箇所も丁寧に洗います。
- 内部の洗浄: 膣やアナルなどの内部構造がある場合は、専用のクリーナーや洗浄器具(スポイトや洗浄ボトルなど)を使用して内部も洗浄します。ぬるま湯で十分にすすぎます。
すすぎ:
- 洗浄剤が残らないように、ぬるま湯で十分にすすぎます。シャワーを使うと効率的ですが、水圧が強すぎないように注意しましょう。洗浄剤の残留は、肌荒れや素材の劣化につながります。
ふき取りと乾燥
- 拭き取り:
- 吸水性の高いタオルを使用: マイクロファイバータオルやセーム革など、吸水性が高く柔らかい素材のタオルで、優しく押さえるように水分を拭き取ります。ゴシゴシ擦ると傷の原因になります。
- 水滴を残さない: 関節の隙間や髪の生え際など、水滴が残りやすい箇所は特に念入りに拭き取ります。
- 乾燥:
- 自然乾燥(陰干し)が基本: 風通しの良い日陰で、完全に乾燥させます。直射日光は紫外線による劣化や変色の原因となるため絶対に避けてください。
- ドライヤーは原則NG: 熱風はTPE素材を変形させる恐れがあります。シリコン素材も高温は避けるべきです。どうしても早く乾かしたい場合は、冷風を遠くから当てる程度に留めましょう。
- 内部の乾燥: 内部構造がある場合は、特に乾燥が重要です。専用の乾燥スティックや、風通しを良くして時間をかけて自然乾燥させます。内部が湿ったままだと、カビや悪臭の最大の原因となります。
- 乾燥時間の目安: 環境にもよりますが、表面は数時間、内部は半日~1日以上かかる場合もあります。完全に乾いたことを確認してから次のステップに進みます。
頻度
ラブドールの清掃は、使用後毎回行うことが理想的です。
定期的なディープクリーニングも必要
日常的なお手入れに加えて、定期的にディープクリーニングを行うことで、普段の洗浄では落としきれない汚れを除去し、ラブドールをより深くリフレッシュさせることができます。
ディープクリーニングの頻度
ラブドールの使用頻度や保管状況、素材(TPEは汚れやすいため頻度高め推奨)によって異なりますが、一般的には1ヶ月〜数ヶ月に1回程度が目安です。
- 使用頻度が高い場合
- 汚れが目立ってきた場合
- ベタつきが気になってきた場合
- 長期間保管する前
などは、目安に関わらずディープクリーニングを行うのが良いでしょう。
洗浄前の準備
ウィッグ、衣装、アクセサリーの取り外し:
これらは色移りや洗浄の妨げになるため、全て取り外します。ウィッグや衣装も、それぞれの素材に合った方法で別途クリーニングしましょう。
必要な道具の準備: 洗浄剤、柔らかいスポンジやブラシ、綿棒、内部洗浄用の器具、清潔なタオル、ベビーパウダーなど、必要なものを事前に揃えておきます。
浴槽や大きな容器を使った洗浄方法
全身を効率よく、かつ丁寧に洗浄するには、浴槽などを利用するのが便利です。
- ぬるま湯を溜める: 浴槽や容器に、人肌程度のぬるま湯(30~40℃)を溜めます。ラブドールがゆったりと浸かれるくらいの量が目安です。
- 洗浄剤を溶かす: 規定量の洗浄剤をぬるま湯に入れ、よく泡立てます。
- ラブドールを浸ける: ラブドールをゆっくりと湯の中に浸けます。重さがあるため、腰などを痛めないように注意してください。可能であれば二人で行うと安全です。
- 全身を洗う: 泡を使って、日常のお手入れと同様に、全身を優しく丁寧に洗います。
- 細部の洗浄: 指の間、爪、耳、鼻の穴、おへそ、関節の溝など、汚れが溜まりやすい箇所は、柔らかい歯ブラシや綿棒なども活用して、傷つけないように注意しながら洗浄します。
- ヘッド(顔)の洗浄: メイクが施されている場合、強くこするとメイクが剥がれてしまう可能性があります。特にアイメイクやリップは慎重に、泡で優しく撫でるように洗いましょう。メイクの耐久性はドールによって異なるため、目立たない部分で試してから行うのが安全です。
- すすぎ: 浴槽のお湯を抜きながら、シャワーなどで全身の泡を丁寧に洗い流します。洗浄剤が残らないように、念入りに行いましょう。
内部洗浄の重要性と方法
膣やアナルなどの内部構造は、汚れや湿気が溜まりやすく、カビや悪臭の温床となりやすい箇所です。ディープクリーニングの際には、内部も徹底的に洗浄・乾燥させることが非常に重要です。
- 専用クリーナーの使用: 内部洗浄には、ラブドール専用のクリーナーを使用するのが最も安全で効果的です。殺菌・消臭効果のあるものを選びましょう。
- 洗浄器具の活用: スポイト、洗浄ボトル、専用の内部洗浄器などを使用すると、奥までしっかりと洗浄液を行き渡らせることができます。
- 洗浄手順:
- ぬるま湯で内部を予洗いします。
- 専用クリーナーを注入し、内部全体に行き渡るように軽く揉んだり、角度を変えたりします。
- しばらく時間をおいて(製品の指示に従う)、汚れを浮かせます。
- ぬるま湯で、洗浄剤や汚れが完全に出てこなくなるまで、繰り返し丁寧にすすぎます。
- 内部の乾燥: 洗浄以上に重要なのが内部の乾燥です。
- 水分を押し出す: まずは優しく押したり、体勢を変えたりして、内部に残った水分をできるだけ排出します。
- 専用ドライヤー/乾燥スティック: 最も確実で早いのは、ラブドール専用の内部乾燥機(ドライヤー)や、吸湿性の高い乾燥スティックを使用する方法です。
- 自然乾燥: 時間はかかりますが、清潔なガーゼや吸水性の高い布を詰め、風通しの良い場所で内部に空気が通るようにして乾燥させる方法もあります。布はこまめに取り替えましょう。完全に乾くまでには1日以上かかることもあります。
- カビ対策: 乾燥が不十分だと確実にカビが発生します。乾燥には細心の注意を払いましょう。
ディープクリーニングは手間がかかりますが、これを定期的に行うことで、ラブドールを衛生的に保ち、素材の劣化を防ぎ、長く愛用することができます。
メンテナンス用品と推奨品
専用用品
ラブドールのメンテナンスには、専用のクリーニング用品を使用することをお勧めします。専用の洗浄剤や保湿クリームは、素材を傷めずに清潔を保つために設計されています。また、保護パウダーを使うと、素材の粘着性を抑え、表面を滑らかに保つことができます。
代用品の可否
市販の家庭用洗剤やクリーニング用品を使用する場合は、必ず素材に適したものを選びましょう。酸性やアルカリ性の強い洗剤は素材を傷める可能性があるため、避けるべきです。特にシリコン製品には、シリコンに優しい中性洗剤を使用することが推奨されます。
正しい方法でメンテナンスを行い、愛用のラブドールを大切にしてください。